大学連携・学生受入

学生からの声 - 夏期休暇実習生 -

核燃料サイクル施設の運転及び事故時における個人被ばく線量の測定・評価技術に係る実習
(核燃料サイクル工学研究所 放射線管理部 線量計測課)


五十嵐 悠さん

慶應義塾慶應義塾大学大学院 医学研究科 医科学専攻

◇志望理由と実習内容について

大学院に入ってから放射線について研究を始めましたが、実際の現場を見たことがなかったため、具体的なイメージが掴めないまま研究をしていました。そのような中、今回の実習を知り、実際の現場でどのような線量計測・管理を行い、どのような課題があるかを学び、今後の研究に生かしたいと思って応募しました。

実習では、WBC(ホールボディカウンター)を用いた実験と福島県民のWBC検査の見学、線量測定の座学と現場見学を行いました。WBCでの実験では、被験者に表面汚染がある場合を想定したデータを収集し、分析することで、実際の現場での工夫や現在の課題を実感することができました。福島県民に対するWBC検査の見学では、測定だけではなく、放射線に対するリスクコミュニケーションのあり方も学ぶことができました。線量測定の座学では、日々の作業の背景にどのような概念・考え方があるかを学び、線量測定・評価の重要性を改めて認識できました。また、現場見学を通して、線量測定の一連の流れ、施設ごとの工夫を知ることができました。

◇困難に直面した時にどう対応したか

実験で集めたデータをどう解析するか、どうまとめるか悩む機会がありましたが、受け入れ先の方々にアドバイスをいただきながらまとめることができました。また、説明を聞いている中で分からないこがあればすぐに質問し、疑問が残ったままにならないように心がけました。

◇思い出に残ったこと

WBC実機を用いた実験では、なかなか見る機会すらないWBCを自分自身で動かすことができ、実験手法の検討、データ取得及び分析の全てを自分の考えた方法で実施することができました。また、再処理施設及びプルトニウム燃料技術開発センターの見学を通して、それぞれ特殊な環境での放射線管理の現場を学ぶことができました。

◇特にお伝えしたいことがあれば御自由にどうぞ

受け入れ先である線量計測課の皆様には、大変お世話になりました。日常業務があるにも関わらず、実験に立ち会っていただき、実験や解析のアドバイスをいただきました。また、普段は見ることのできない施設・作業も見せていただき、線量測定の流れを理解できました。本当にありがとうございました。今回の経験を今後の研究にもしっかり生かしていきたいと思います。



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